技術紹介
コーティング解析技術
■ MLC枚葉コーター
ラボにおける塗工紙用ラテックスの品質テストにおいて最も重要な要素は、実機での様々な塗工紙の乾燥条件をいかに的確にシミュレーションできるかということです。弊社にて開発したMLC枚葉コーターでは下記に示すような実機に近い条件で塗工することで、乾燥条件の紙質特性への影響をチェックすることができます。
塗工速度 | ~100m/min |
---|---|
乾燥温度 | ~210℃ |
熱風速度 | ~50m/sec |
インターバルタイム | 最短0.1sec(塗工~乾燥までの時間) |
耐ブリスター適性評価
■ 熱風式ブリスターテスター
オフセット輪転印刷における最も重要な品質の一つに耐ブリスター適性が挙げられます。弊社にて開発した熱風式ブリスター試験機は、実機のシミュレーションを心がけた直接高速の熱風を試験片に当てる方式のため、熱伝導が速く、かつ、速やかな評価が可能になります。
●参考文献
ブリスター発生機構に関する考察
:北村典子・山崎健一 第56回紙パルプ発表会要旨集1998
印刷強度(ピッキング)解析
ピッキングは印刷時に発生する重大な欠点です。
対策を講じる上で、発生原因の解析は非常に重要であり、発生箇所、発生状態の把握が必要になります。
●参考文献
顔料塗工紙のピッキング現象解析
:中森 弘 紙パ技協誌 54(6)2000
顔料塗工紙のピッキング現象の解析(第2報)
ラテックスとデンプンの強度発現機構の相違点について
:西岡 利恭 紙パ技協誌 55(9)2001
電子顕微鏡による塗工層の解析技術
イオンビーム切削とFE-SEMを用いて塗工層を直接的に観察することで、塗工層中の顔料、空隙、ラテックスの配置などの情報を得られます。
FE-SEM装置